「どうやってエネルギー調達」仙谷氏が首相批判 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
この話の後段について「一足飛びに『自然エネルギーを基軸にした対応を作れ』と言われても容易ならざる話だ」という仙谷氏の意見は正しいな。マトモな知識を蓄えたければ、前( http://bit.ly/rm0Tcp )にも紹介した”Power Hungry”、最近邦訳がでた、を読むべき。
パワー・ハングリー――現実を直視してエネルギー問題を考える
ロバート ブライス
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前半の「民主党は『脱化石燃料社会』を主張してきた」ということについても夢物語であるのがわかる。
エネルギーは「総量」も大事だけれど、原料の単位体積・単位面積・単位質量あたりの「密度」が最も大事なんだよ。その他にも埋蔵量や輸送や取り扱いの容易さも必要になり、石油や天然ガスや石炭のような炭化水素エネルギーは「パワー密度」も「エネルギー密度」も「埋蔵量」も「取り扱いの容易さ」も他の代替エネルギー源に比べて圧倒的に優れているので、ほかに炭化水素エネルギーに匹敵する代替物がないんだよ。
もしも10年とか20年という単位で炭化水素エネルギーをやめていくとなるとそれは確実に経済衰退を直接的に意味するが、それでもいいのかね?
The causality relationship between energy consumption and GDP - Google Scholar
http://bit.ly/rpyliS
もちろん、Peter Tertzakianらが”The End of Energy Obesity”で主張するように、これから数十年かけて、エネルギーを消費する側の家計や企業、そしてエネルギーを生産する側のエネルギー産業の高効率化を追求するというチャレンジは是非とも必要だ。
The End of Energy Obesity: Breaking Today’s Energy Addiction for a Prosperous and Secure Tomorrow
Peter Tertzakian, Keith Hollihan:
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しかし、それはあくまで今まで人類が経験したことのない大困難に挑むという意味でのチャレンジであり、ましてや炭化水素エネルギーをやめていくということをオプションを入れるのはなかなか難しい。それは代替可能なエネルギー源や技術が現時点で一つもできていないからだ。唯一の例外は原子力だったが、それも今となっては日本では難しい。
あと、再生可能エネルギーが自然にやさしいという大誤解が流布しているけれど、稼働率の低い、パワー密度やエネルギー密度が著しく低い再生可能エネルギーこそ、その国の経済も環境も人間の健康も毀損する可能性が高いエネルギー源なんだよ。日本の狭い国土に原発に代替できるほどの太陽電池パネルを敷き詰めると、アルベドが著しく変化して気候変動がおきるし、同じように風力発電の風車を立てまくると、低周波による健康被害や鳥などの飛翔動物への甚大な被害がある。また、人間に大きな被害を与えないような場所にそれらの施設を作れば、送電線網による電磁波被害が起きる。再生可能エネルギーはエネルギー密度が著しく低いので、広範囲に施設を展開する必要があり、国土の至る所で送電線網を構築することになってしまう。
なにより再生可能エネルギー源は利用できる時間があまりに短いので、代替施設として天然ガスのコンバインドサイクル発電などのバックアップ発電施設が必須となる。再生可能エネルギーが発電しているときにはこのバックアップ発電を動作させず、再生可能エネルギーが発電できないときにバックアップ発電を行うとすると、エネルギー生成に対する著しい効率の低下がおきる。むしろ再生可能エネルギー発電を最初からすべてやめて、天然ガスコンバインドサイクルなどの高効率発電施設を常時動作させているほうが、自然環境にもその国の経済にもエネルギー供給の安定性にも全てに勝るそうだ。詳しくは「パワー・ハングリー」を読めばそれらのことが書いてある。
もちろん、家庭や小規模な地域のレベルで太陽光発電や風力発電はありだが、それでも補助金なしでペイするのがいつになるかまだわからない。
ここ10年ほど太陽光発電や風力発電を進めればどうにかなると思っているオメデタイ人は、この機会に少しは勉強するがいい。それは例えると、あなたがフィールズ賞をとったり、ノーベル賞をとったり、世界一の美女・美男子になったり、世界一の金持ちになったりするよりも、はるかに困難なことであることが容易にわかる。
だから再生可能エネルギー特別措置法案が超ダメすぎな法案であるのは火を見るより明らかだ。スペインやドイツのフィードイン・タリフがかなりイイカンジで利権の巣窟になり、サステナビリティも含めてそろそろかなり怪しい雲行きになっている状況からみてもね。
(via kashino)(via kashino)